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2013年7月14日 - 2013年7月20日

2013年7月20日 (土)

バックパッカー加藤則芳さんの本

 先日、外出を前に衛星放送のテレビチャンネルを回していたら、「ジョン・ミュー
アの道を行く」という番組にぶつかった。もしやと思って見続けていると、やはり
加藤則芳さんが出てきた。

 数年前、彼の著書「ジョン・ミューア・トレイルを行く」という本を読んだことがあ
った。アメリカ・カリフォルニア州の南北に連なるシェラネバダ山脈にジョン・ミュ
ーアトレイルという延長340kmもの路が開かれていて、そこを30kg余りのバ
ックパックを背負って北から南へ一カ月もかけて歩く、相当に厳しい旅の紀行文
だった。

 国内やヨーロッパアルプス、ヒマラヤなどの山の登攀の記録は本屋に並んで
いるのを見るが、そうした高さを求めての登山ではなく、ロングトレイル(かなり
かなり長い距離を歩くトレッキング)の記録に新しさを感じて、図書館から借り
たのだった。

 1800年代のアメリカ、東から西へ西へと開発の手を広げる企業などからヨセ
ミテ渓谷を中心とする自然を守ろうとして、自然保護を訴え、世界で初めて自然
保護のための法制化を成し遂げたジョン・ミューアにちなんだルートが開かれて
いる。そのルートをジョン・ミューア・トレイルという。

 加藤さんの本は、40代半ばの1995年にカメラスタッフが同行し、カメラに向
かって解説をし、感想を語りながら続けた旅の記録だったと分った。

 映像では、そのトレイルは標高の高低差も大きく、それまで早春の風景だった
のが、峠(英語ではパスというらしい)を越えると一変して、夏の花々の咲く平原
が現れたり、さらにまた峠を越えると、雪原がルートを覆い隠しているといった、
そんな世界を見せていた。

 
 数カ月前、加藤さんが書いた自然保護の父と呼ばれるジョン・ミューアの伝記
「森の聖者」(2012年ヤマケイ文庫)を読んだ。アメリカ人の著作の翻訳ではな
く、彼自身が幾多の(多分多くはアメリカの)文献を参考にしつつ書いたものだっ
た。これはもともと1995年に刊行されていた本を文庫化したものだ、ということ
は「森の聖者」が刊行されたその年にジョン・ミューア・トレイルに挑んだことにな
る。

 また、彼は「日本の国立公園」(平凡社新書)も出していて、実地に北海道から
屋久島までの国立公園を取材して「どこの国立公園にも程度の差こそあれ、大
規模な国有林が含まれている。国有林の地主は林野庁、その国有林を管理し、
経営するのも林野庁であって、環境庁は単なる管理人なのである。そこに、(自
然保護に重きをおいた管理ができない)最大の問題点がある」と書いていた。
 

 冒頭のテレビ番組は、ついにトレイルの終盤、マウント・ホイットニー(標高4,
418mアメリカ合衆国本土の最高峰)山頂に到達し、ガッツポーズをした加藤
さんを映し出して終わったが、番組終了後、加藤さんが今年4月に病没した旨
のテロップが流れた。享年64歳。

 エッと思ったが、そういえば・・・と思って「森の聖者」のあとがきを開くと、加藤
さんが筋委縮性側索硬化症(ALS)という難病に冒されたことを告白していた。
歩く人が歩けなくなったことに相当な無念さを感じる。

 ネット検索するとホームページが見つかった。http://www.j-trek.jp/kato/
  彼は2011年に米国東部のアパラチアントレイル3,500kmを踏破し、その
記録も出版されていることを知った。そして、このホームページは2011年7月
の書き込みが最後になっていた。合掌。

2013年7月14日 (日)

「猿の惑星」を超えてほしかった

 久しぶりに映画を観た。「アフター・アース」というSFもの。他の惑星からやって
きた飛行士が、ある惑星に不時着する、という設定は「猿の惑星」を想起させる。

 「猿の惑星」では猿が人間を奴隷として使役していたが、やがて飛行士は、崩
落した砂の中から自由の女神像の一部を発見して、この惑星が地球であったこ
とを知るのだが、では「アフターアース」はどんな地球を見せてくれるのかと期待
していた。

 ジャングルがあり、滝があり、噴煙を出し続ける火山があった。しかし、この映
画もか、なんでまたエイリアンを出すのかいな。エイリアンへの恐怖と戦い、エ
イリアンと戦って勝つ、エイリアンを登場させなければストーリーが作れないの
かと幻滅した。

 人類の子孫が降り立った地球はどんな様子なのか、陸地は海の中に残ってい
るのか、都市は海あるいは砂の中に埋没しているのか、河や山岳、白神山地な
どの緑の自然はどんなふうになっているのか。「猿の惑星」を超える映画を見た
いものだ。

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