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2013年7月21日 - 2013年7月27日

2013年7月26日 (金)

菜園でメルヘン調になる

 この梅雨の雨で、野菜に水やりをしなくて済んでいるので、菜園から足が遠
退いていた。昨日の夕方、数日ぶりに様子を見に行ってみたら、オクラが実を
つけていた。うかつにも数本は大きくなりすぎていて、熱を通しても食卓に乗
せるには時機を逸したようだ。

 今朝再び行くと、昨日は小さかった実が手ごろな大きさに育っていた。一本
の茎は花をつけていた。オクラにはオクラの時間が流れている。

 菜園の中で、野菜はそれぞれの形で茎をのばし、葉を広げ、実をつけてい
る。トマトもキュウリも、野菜はそれぞれが自分の時間を生きていて、ひょっと
すると人間には分らない言葉でささやきあっているかもしれない。そう思うと楽
しい。

 

Memo0033_3




 

2013年7月21日 (日)

七高山はガスの中だった

 祓川ヒュッテからアヤメの咲く木道を行くうち、最初の上り一帯に残雪が広がっ
ていたのが見えてきた。神社で手を合わせてからその斜面を登ると、思いのほ
か堅い雪面だった。

 タッチラ坂を上り、賽の河原に通りかかると、もうすぐ八月というこの時期にミ
ズバショウが咲いていた。その先、「御田の雪渓」は文字どおり広い雪渓で、ス
プーンカットの雪面に黒い埃がスジを引いていてその模様が面白い。七ツ釜か
ら先も雪が分岐を隠していたが、大雪路を左に見やって康新道を行くことにした。

 この先、路は低木の間を這うように曲がりつつ、意外にも西へ西へと延び、山
頂から離れていくように感じた。七年もこの山には来ていなかった。だからか記
憶が飛んでしまって、何か初めてたどる路のように思えた。七高山から下りてく
る尾根の端の広場に着いてようやく記憶と重なった。

 尾根下からガスが吹きあげてくる。その隙間から上に双耳峰が見えた。今日、
頂上が見えたのはこれが最後だった。

 ガスの中を登っていくうち、路傍にはハクサンチドリ、ミヤマキンポウゲ、チョウ
カイフスマ、イワブクロ、イワウメ、イワギキョウが咲き、私たちの足元を色とりど
りに飾ってくれている。このコースは過去三回登ったが、七月というのは初めて
で、この時期だからこその山路の装いだった。山には山の時間が流れていた。

 ガスが霧雨に変わったので雨具を着る。メガネの内側に水滴がついて見づら
い。こんなときメガネはやはり不便だ。暑くなって顔の汗を拭くときもそうだ。

 ガスは濃く、七高山山頂(標高2229m)に着いて新山の方に目をやるが何も
見えない。であればやることは一つとばかり、おにぎりとパンで下山の腹ごしら
えをする。周りには十人ほどの登山者がいたが、食べている間にもひとり登山
者が四五人次々と到着した。

 下山は氷薬師の手前から長い雪渓を下る。この辺りまで下るとガスの一帯か
ら抜けた。雪面はちょうど海原の小波がそのまま凝固したような形になっている。
雪が腐っていれば靴で斜面を滑る楽しみもあるが、堅い波のトップですぐ止まる
ので一歩一歩足を前へ出していくほかない。

 単調な下山も終わって振り返ると、まだガスが山を覆っていた。

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