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2013年11月3日 - 2013年11月9日

2013年11月 6日 (水)

秋色の山にあそぶ

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 半年ぶりで金山滝口から中岳へ登った。このコースを歩くと決まってあの人と
出会う。人の話によると「秋田の山登り」の著者だという。だいぶ前には奥方ら
しき人と二人連れだったが、最近は一人で、しかも毎日登っているらしい。

 もう一人、滝の上部の急登から平坦な道に入ろうとする辺りで私を追い越し
ていった人、この人とも何度か顔を合わせている。早いペースで、私が女人堂
跡まで残り15分というところで、彼がもう下山してきた。リュックの後ろで二個
鈴が鳴っていた。

 女人堂跡のベンチに女性二人と、お堂の前には男性四人が談笑していた。こ
この女人堂(参籠所と神社。参籠所には薪ストーブがあって、いわば山小屋の
ような利用をされていた)が焼失してからもう12年になる。

 平成13年11月中旬だった。当時、多分女人堂の管理を任された人だと思う
が、こんな話を私にしてくれた。寒い時期に小屋でストーブを使った人は、火が
完全に消えていることを確かめてから立ち去るものだが、ストーブの中の入り
口部分しか確認しないで去ってしまうことがある。自分が留守から戻ってみると
ストーブの奥では燠が赤々としていた。中には缶ビールの空き缶をストーブに
突っ込んで帰る不心得者もいる・・・。そんなことで火災の危険が出てきたので
ストーブは撤去した。

 
 この話を聞いてから一と月も経たない12月上旬に、小屋が全焼したのだっ
た。寒さしのぎに誰かが中で焚火でもして不始末から出火たものか、真相は闇
の中だったと思う。アメリカの世界貿易センタービルがテロ攻撃を受けた9・11、
あの年だった。

 当時の建物の後ろに数本の杉があって類焼し、一時は幹に痛ましくも火傷の
跡が認められたが、今ではその跡も見えない。空地となった場所には数年後、
小さなお堂が建てられた。今日は、お堂にすでにブルーシートで冬囲いがされ
てあった。

 中岳に着くと二人の男性が話していた。一人が奥岳まで行って、下山してき
たという。金山滝から往路3時間15分かかったという。エッ、たったのそれだ
け? こちらが十年以上前だったかにトライした時は5時間半かかったぞ。こ
の人、まるで天狗ではないか。

 下山、岩の坂も枯葉が覆っていて地面がどうなっているか見えないので注意
が必要だ。ちょうど午後の陽も明るく射してきて、ブナの葉が黄金色になったり、
まだ緑を残していたり、実によかった。しばらく歩いてから路傍に腰を下ろして
風の音を聞いていた。枝にまだ付いている葉が風に鳴っている。仰向けになっ
てカメラを上に向けているうちに、自分の目が秋の色に染まってきたように感じ
た。

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