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2014年3月2日 - 2014年3月8日

2014年3月 3日 (月)

最近の政治、いやな雰囲気

 最近、見るとも聞くともなく薄目薄耳で入ってくる政治の動向は、だんだん嫌
な雰囲気になってきている。
 
 

 2010年秋の尖閣諸島近海で起きた海上保安庁巡視艇への中国漁船衝突
事件とそれに連なる日本の国有化以後、中国からの異常な挑発や領海侵犯
行為が続いてきた。韓国は韓国で竹島に前大統領が上陸してから強い領土
意識を日本にぶつけてきている。日本政府は尖閣諸島も竹島も日本の固有の
領土であると主張してきた。

 これまではそうした二つの島嶼に関する各二国間の主張の対立という範囲
内にあるとみてきた。しかし、最近、韓国が太平洋戦争時代のいわゆる従軍
慰安婦問題を解決せよといってくると、日本政府は、従軍慰安婦に関する河
野談話が公表されるに至った経緯を検証するといい始めた。

 また、政府は高校教科書のこれは特に尖閣・竹島に関してわが国固有の領
土であるという認識に立った記述に変えることにし、再来年度から使う教科書
から反映させるようだ。

 それらの一つ一つを取り上げれば、一つは不明瞭な点について検証しようと
いうことであり、一つは領土の帰属を教科書に反映させようとすることであって、
政府の方針は一見当然のようにも思える。

 しかし、つい最近発言が問題となったNHK籾井会長や理事である作家百田尚
樹が安倍総理大臣の肝いりで就任しており、公共放送を統制しよという気配を
感じる。籾井会長が「政府が右と言っているのを左というわけにはいかんでしょ
う」の発言は図らずもNHKを国営放送と同一視している認識を示しているし、百
田尚樹は広島・長崎が被災した原爆は市民虐殺であって、東京裁判はそれを
隠ぺいするためのものだという発言をしている。百田のこの見方は必ずしも否
定されるべきものとは思えないが、なぜ戦後70年経過しようというときに、なさ
れるのか。こうした発言は、仮に今出てこなくてもいずれは、二人それぞれの口
から表に出てくるだろうものだと思う。こうした認識をもっている人物だからこそ
総理がNHKに送り込んだのだろう。

 そして、極め付きは総理大臣の靖国神社参拝であった。個人の信条を通すこ
とによって隣国との不要な軋轢を生む行為であって、どこに国益が考慮されて
いるといえるだろう。

 こうした政府や総理の対応をみると、独りよがりでとげとげしく、靖国に関して
は中韓両国への配慮も何もない殺伐とした感じを受ける。戦後の日本は真に
独立国家としてスタートしていない、という認識を抱いていると何かで読んだ。
そして、戦後からのとくに中国や韓国へ日本軍が行った行為を反省するという
立場を「自虐史観」とする見方を総理大臣はとっているとも聞く。その表れとし
ての最近の言動から、「右傾化」という言葉がマスコミから出ている。海外から
もそう見られてきている。「アンネの日記」の破損についても、その流れで解説
もされているようだ。

 こうした動きをみていると、単に領土領海を守るというレベルの話ではもはや
なくなっている。上に挙げたことのほかにもついこの前は特定秘密保護法が成
立したことや、集団的自衛権の行使ができるような憲法解釈へ踏み出そうとい
う動きもあり、はたして、こうした流れの先には何があるのだろうかと不安を感
じる。与党がブレーキを踏もうとしても総理大臣の独走を止められないというこ
とも新聞に書かれている。いったいどうなっているのか。

 所属の党ですら総理大臣の勢いを止められない。強いこの権力者はこの国
を、私らをどこへ連れて行こうとしているのだろうか。国際的な理解や協調のテ
ーブルから離れて、孤立する船(兵器を搭載した)に乗って漂流しようとしてい
るのだろうか。そして、その船の中でわれわれを強権で統制しようと意図してい
るのではないか。そんな不安の音が、最近、遠いかすかな耳鳴りのように聞こ
えて消すことができない。

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