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2015年4月21日 (火)

ふやけた気分

 三月末に女人堂に登ったときにカゼをひき、それが四月中旬の今
になっても完全には抜ケてくれない。少し寒いといっては鼻水をか
み、背中に少し汗をかいたシャツをそのままにして着ていたりすると、
すぐにカゼっ気に戻る。外気の寒さに敏感になった、これは歳のせ
いかと思うのは悔しいが、それ以外の理由も見つからず、ふやけた
気分のまま日を過ごしている。

 三泊四日の旅行から戻って来てみると、秋田は桜の時節になっ
ていた。桜まつりの予定より二、三日早い咲きようだ。金浦の勢至
公園に行ってみたが、コートを重ねていない上半身を風が冷たくし
てしまう。マフラーをしても寒い。こんな体調で桜をみても気分が
盛り上がらない。第一鳥海山が霞んでいて見えない。

 桜は、どうも濃い背景に恵まれなければ映えないようだ。緑や茶
といった背景なら、花の揺らぎも精気を得ているようにみえる。秋
田市茨島の工業地帯沿いの広いバス通りに面した桜並木も、樹
それ自体がまだ青年のころのような育ち具合だが、それだけでなく、
桜の淡い白の背景には工場の建物が丸見えなので、どうも浮き立
ってはこない。曇が空を覆っていればなおさら寒々しく感じる。

 早く山を歩きたいが、はやる気持ちを体調が押しとどめる。中途
半端な気分で、南木佳士の山へ行ったときのエッセーや萩生田浩
という人のエッセー「山のかたみ」を読んでいる。南木佳士の方には
書きなれた作家の書きぶり、たしか自作を評して、「自己に偏した」
と書いたような書きぶりを感じ、「山のかたみ」の方は山をゆく歩調
のようなゆっくりしたテンポが心地いい。山に登ることの喜びと、登
ることをテーマにして書く喜びが感じられる。

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