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2015年12月25日 (金)

今年読んだ本(1)

 本は、時々読んできた。読んでは他の本に移り、前に読んだ本
の中身を忘れている。最近は時事ものに手を付けたり、小説や、
森林の本だったりあちこち手をつけている。図書館から借りてき
た本が、実は前に読んでいた本だったことに気がついたりする。

 読んだ本はたいがい買って手元に置きたいとは思う。ただ、もう
一度借りれば済むと思いとどまる。それでもたまに、手元に置い
てもっとしっかり読みたいなどと思った本を買ったりするが、買っ
てしまえばそのとたんに熟読する気が失せてしまい、机の上で眠
ったままになっている。

 今年読んだ本で面白かったもの・・・
★「小野小町」(小野一二)小野小町の出生から雄勝に戻って隠
棲するまでの話。★南木佳士のエッセイ、小説。特に「海へ」「生
きてるかい」「草すべり」ほか。市内のブックオフを巡って見つけた
文庫本をほとんど買って読んだ。今年の春は、南木の本を読んで
目の疲れが長く続いた★「悼む人」(天童荒太)★「旭川郷土史」
菅江真澄が太平山に登った話を興味深く読んだ。

 ★「森と日本人の1500年」(田中淳夫)木を伐って消滅した文明
は海外にあったが、そこまでいかなくても日本だって似たようなも
のだった。木造の寺院や城郭の建設、住宅建設、鉄器製造、冬
期の暖房、製塩・・・。それらに木は使われ山が荒れた。平城京、
長岡京、平安京などの都づくりに費やされた木材はかなりのもの
で、その周辺はじめ近畿、中国、四国方面の山は相当ひどいもの
だったらしい。明治期、ドイツ留学から帰国した人たちが計画的
な林業の考えを広めた★「海岸林をつくった人々」(小田隆則)松
のこと。せっかく防風林、飛砂防止林として植えられた松林だった
が、人の居住範囲が沿岸部にも拡大するにつれ、人々の住宅建
設や暖房、製塩業などで伐りつくされ、再び飛砂による被害を招
いてしまったなどの歴史。松尾芭蕉は酒田から象潟に入ったが、
塩越付近を通るときは海岸からの飛砂で路が覆われ、難儀した
という話。ほかに酒田市沿岸の松林や栗田定之丞の話も。

 ★「火花」(又吉直樹)なかなかのもの★「野火」(大岡昇平)フィ
リピンに送られた日本兵が、米軍の攻撃に遭って散りじりになっ
て山野をさまよう。人肉をも食った末に撃たれた兵士、または捕
虜となった兵士。主人公も捕まる。昭和期に船越英治主演の映
画があった。これは二カ月ほど前にテレビで観た。今年、新作が
上映されているらしいが秋田にはまだ来ない。「俘虜記」も読ん
だ。米軍の捕虜となった知識人である主人公が冷静な目で他の
捕虜や捕虜に対する米軍の処遇などを見ている。

 ★「終わらざる夏」(浅田次郎)敗戦間近の千島諸島最北端の島
での軍人や医師などの迷いや覚悟。盛岡出身の農民兵もいたり
して、読み進む。戦争に三度も駆り出された農民兵など、個人の
心情の深部に戦争への憎悪が濃く潜んでいた。つい最近、12月
24日付け地元紙に「占守島遺骨 初特定へ」という見出しの記事
があった。そのなかの「占守島の戦い」という囲み記事にこうあっ
た「日ソ中立条約を破棄し1945年8月に対日参戦したソ連軍は18
日未明、(略)千島列島北東端の占守島に上陸。ポツダム宣言を
受諾し武装解除を進めていた日本軍守備隊と戦闘になった」。浅
田のこの小説は、この戦いで散ることになる日本軍兵士のことを
書いたものだったし、記事は、この戦いで死んだ兵士の遺骨の主
が誰だったか特定できたというものだった。★「絵でわかる植物の
世界」(大場秀章ほか)買っておきたい本だが少し高い★「森と人
間の文化史」(只木良也)いい本で、これは買ったが、もう一度読
みたい★「ハロルド・フライの思いもよらない巡礼の旅」(イギリス
人作家)。

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