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2016年2月14日 - 2016年2月20日

2016年2月16日 (火)

少し山頭火

  渡辺利夫の「放哉と山頭火」を読んだ。どちらも頭はよく学歴は
あるし、言葉に関する感性は鋭いものはもっていたのだろうが、な
にせ組織の中で生き抜くことに向いていなくて、現実生活を築き継
続することに関心が薄かったのかもしれない。なによりも酒癖が悪
かった。すぐに酒に走り、酒におぼれて信頼をなくし、自滅していっ
た。そんな弱さ、お、俺にもあ、あるんでないか・・・?

 去年暮れ、インフルエンザ予防接種に行った医院の待合室の壁
に、山頭火の句が、額に飾られていた。「山あれば山を観る・・・」
というヤツだが、見事な墨書だった。
  山頭火が行く山は登る山ではなく、道すがら出会う山であり、遭
遇する雨なのだろう。照葉樹の豊かな山が見えてきそうだ。「山あ
れば山を観る 雨の日は雨を聴く 春夏秋冬 あしたもよろし ゆふ
べもよろし」。ここにはどこか自足した雰囲気があって、私には山を
満喫して下山したときのような気分を催させてくれる。

 酒癖で身を滅ぼした人だったようだが、「分け入っても分け入って
も青い山」など、、自然を見る目やその中にいる自分を見る眼差し
は、時には端正なものだったような気がする。

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